ごめんね、カナ
なんでカナにもっと優しくしてやれなかったのだろう。
僕はカナにすべてを教えてもらった。
最後の時間、カナは何も言わずに僕の部屋を出て行った。
そう、あなたはいつもそうやって、僕の知らない間に出て行く。
その日も、カナは僕が寝ていたり、テレビを見たり、目を離している隙に出て行ってしまったのだろう。
カナは夜までに必ず帰ってくる。だから僕は鍵をかけない。いつでもカナが入れるように。
いつも通りのこと。そこまで、いつも通りだった。違うのは、カナが二度とここへ帰って来なかったこと。
いなくなる前の晩前の日。僕はカナに聞いた。
お腹が空いた?眠い?疲れてる?
カナは何も答えず、自分のベッドへ消えた。
最近のカナの態度が違うことには、うすうす感づいてはいた。どことなく僕に余所々々しい
僕の問いかけに一切反応してくれなくなったし、どこにも行かず、ずっとベッドから出ない日もあった。
カナがどこにも出かけない日なんて、僕がカナと会ってから1日も無かったのに。
カナはもうここにはいない。
もっとはやく、カナの異変に気づいてあげられれば、あるいは・・・・・・。
今さら考えたところで、どうしようもないこと。
カナのことを忘れることは出来ない。
忘れたくない。
カナは、僕にとって唯一の存在だった。代わりなんて存在しない。
カナが好きだった。自分以外の生き物をこんなに好きになれたのは、初めてのことだった。
ベッドに入るときが、1番辛い。
カナの匂いや、温もり、さわり心地の良い背中に、触られると嫌がる肉球、すべてが好きだった。
今日、ペットショップでカナに似た猫を見つけた。
僕はこの猫が1目で気に入った。カナの生まれ変わりだと思ったからだ。
カナが消えて、この子が生まれたのだ。
そう思った僕は、すぐに店員を呼んで猫を譲ってもらうことした。
店員の話を聞いている最中に僕は気づいた。
この猫はカナじゃない。だのに、僕のこの子の中にカナを見いだそうとしている。
カゴから出し、後はお金を払うだけまでになっていたのにも関わらず、僕はやっぱり断って、店を出た。
店員はこれ以上にないくらい嫌な顔をしていた。悪いことをしたと思う。
でも、僕にとってのカナは、カナでしかないんだ。
どうして猫は、死期を悟るとどこかに消えてしまうのだろう・・・。
カナはどこにも行かず、僕の傍で死んで欲しかった。最期まで、一緒に居たかった。
でも、カナはそんな死に方を望んでいなかったのかもしれない。
飼い主に屍を晒し、ペット霊園に埋葬されるなんて、彼女には耐えきれなかったのだろう。
だから、僕はそれ以上カナのことを追うのを諦めた。
カナの意思を尊重して、そっとしてあげようと思えるようになった。
さようなら、カナ。そしてありがとう。
おやすみなさい。








つД`)・゚・。・゚゚・*:.。
ダメ・・・泣いちゃった・・・・。・゚・(ノД`)・゚・。
Comment by あやっぺ — 2007年10月8日(月曜日) @ 20時59分37秒
* *
* うそです +
n n
+ (ヨ[□w□]E)
Y Y *
Comment by etupirka — 2007年10月8日(月曜日) @ 21時04分05秒
途中まで読んで、
えっ!カナって人、出て行っちゃたの?
ところが「肉球」で、あ〜猫なんだとわかり「ほ。」
動物でも命は命。
考えさせられます。
Comment by 明日は笑顔 — 2007年10月8日(月曜日) @ 21時25分16秒
いつもお読みいただきありがとうございます。
猫とかは飼ったことないんですけれど、ペットって基本的に家族ですよね。
もし自分が飼うことがあれば、ペットという言葉を使わないと思います。
つまり、それくらい人間と動物の差異が無いってことです。
マウスとか、家畜とかは除かれてしまいますが。
Comment by etupirka — 2007年10月8日(月曜日) @ 21時59分47秒
どひゃー!ひろさんの創作話!?すげー(((; ゚Д゚)))
Comment by あやっぺ — 2007年10月9日(火曜日) @ 00時05分58秒
創作話でしたか。
すっかり、騙されました!
Comment by 明日は笑顔 — 2007年10月9日(火曜日) @ 21時06分43秒
ごめんなさ〜い。もともとは騙すつもりじゃなかったんですよね〜。
思いの外、予想してなかった展開になってて1番驚いてるのは自分だったりします笑
Comment by etupirka — 2007年10月9日(火曜日) @ 22時18分56秒