そして私は風邪をひいた
(前回のあらすじ)前回の記事を探して斜め読みしてください。
メイドといえば、忘れないのは去年の11月。
バスに乗って狸寝入りをしていると(なぜ狸寝入りをしていたのかは省略する)隣に変な服を来た女性が座った。
女性は結構若い。そして何より、前回、前々回と登場したどの女性よりも美人である。
こういう書き方をすると「おまえは女を見た目で判断するのか」と思われてしまうかもしれないが、正直、仕方のないところである。お互い様だからだ。
とにかく、街中ですれ違っただけでもハッとしてしまう程の美人であったことをここで強調しよう。
そんな女性が、バスの中で、しかも何を血迷ったか私の隣で、黒地に白のフリフリレースいっぱいの服を着て座っているのだ。
その女性は、服装の関係でどうしても座らざるを得なかったのだろう。わかってはいても、どうしてもその存在が気になってしまう。
もしその女性が一般的な服装をしていて、靴も小学生の女の子がピアノの発表会で履くような靴ではなく、カバンに筆舌しがたいほどの雰囲気がなく、携帯がマナーモードでなおかつ着うたが声優ボイスじゃなくて、iPodからアニソンが音漏れさえしていなければ、途中にきっかけをつくり、メアドくらいは聞いていたかもしれない。
いや、そこまで要求しなくても、お着替えが入っていると思われるスーツケースを持ち歩いたりしていなければ、「寒いですね」「あ、裾大丈夫ですか?」ぐらいのお世辞は言っても良かった(もう一歩突っ込んで「髪キレイですね」「今日はどちらにお出かけですか?」と尋ねる勇気はない)。
とにかく、あの人は普通の女性ではない。
具体的にどこがどのように普通じゃないのかは不明だが(知りたくないが)、とにかく本人の意志が普通の世界から乖離したがっていて、そのためにあんなカッコウをして、変なアニメを見てグッズを買い、「夢の中に○○様が出て来たぁ!」とか普通じゃないもの同士で自慢し合っているのだから、やはり尋常ではないのだ。
普通じゃない人たちは自分たちがどのように普通でないかを比較し合い、「普通の世界に戻れない〜」ということを嬉しそうに語ってみたりする。
こういった人種の中には、自分が普通じゃないことすら特別に意識せず(それほど当たり前のことだと思っている)、生まれてからすぐに普通じゃなったと思いこんでいたり、さらには自分も普通だった期間があったことを恥じているグループも存在している(が、実際にはグループとして群れていない。趣味が細分化しすぎているため、群れると対立が生まれるのだ)。
一般に、こういった常軌を逸した状態のことを「腐っている」と呼ぶそうだ(ちなみに男はもっと進んでいる)。
さて話は戻りここはバスの中。途中、振動で肩がぶつかったときには、後先も考えずに腐っている女性と反対側にあった窓の方に体を全力で傾け、そして終点までその姿勢で過ごした。「はやくついてくれ〜」と全力で祈りながら。
初雪が降ったその日。窓は全面的に結露していた。そして私は予想通り風邪を引いていたのだった。
(「つづく」のことを「くづつ」と言い合って遊んだ経験のある人いませんか?)







